ちょっと専門的に見た「陶器」と「磁器」の違い

作る工程からの目線で見た「陶器」と「磁器」の違いは、以下のようなことがあります。

  • 原材料の違い
  • 焼成温度の違い
  • 釉薬の違い
  • 絵付けのしやすさの違い

※このページの記事は、あくまで一般消費者向けに分かりやすく表現した記事であり、専門家の方のご意見は受け付けません(^^)

原料の違い

「磁器」の方が「陶器」と比べて、長石と珪石の割合が多く粘土の割合が少ないです。長石と珪石はガラス質になる成分で、磁器の方がよりガラスに近い性質を持っていることになります。また、磁器に使う粘土の方が白さがありますので、真っ白な洋食器を作る場合は磁器を選択します。
そして、磁器の原材料の方が安価に入手できるため、大量生産の場合にコストメリットを出すことが出来ます。

「陶器」の方が「磁器」より粘土の割合が多いため、粘性が強く柔らかい性質を持ちます。そのため、ろくろを回して成型する際は陶器の方が作り易い。ただ、柔らかいため磁器と比べて分厚く作る必要があります(薄すぎると、乾燥時に変形してしまいます)。逆に磁器の方が硬いためより薄く作ることが出来ますが、粘性が弱いため陶器と比べて扱いにくい。

 

焼成温度の違い

「磁器」を焼く温度は約1300度
「陶器」を焼く温度は約800~1200度
と、「磁器」の方が高い温で焼しめます。

また、焼き方には「酸化焼成」と「還元焼成」があり、
「磁器」は「陶器」より高い温度で焼く必要があり、「還元焼成」で焼くことがほとんどです。
「陶器」は「酸化焼成」「還元焼成」どちらのパターンもあり、器の出来上がりをイメージして、どちらの焼成方法を使うか決めます。

※焼成方法の選択については、使う原材料、釉薬によって様々な考え方があるため、上記に書いた限りではありません。あくまで参考程度に。

 

釉薬の違い

そもそも釉薬とは?
陶器や磁器の表面にガラスコーティングするようなもので、吸水性を無くします。また、器に様々な色を付けることが出来ます。

「磁器」を焼く温度は約1300度、「陶器」を焼く温度は約800~1200度であるため、釉薬もそれぞれの温度帯でうまく溶ける釉薬を選ぶ必要があります。
また、同じ釉薬でも「酸化焼成」と「還元焼成」とでは出来上がりの色が異なります。

 

絵付けのしやすさの違い

「陶器」は「磁器」に比べて表面がデコボコしており、吸水性があります。そのため、絵付けをするのは難しい。
吸水性が無い「磁器」の方がより繊細で美しい絵を描くことが出来ます。

瀬戸染付焼のように、磁器の上に美しい絵を描くことが出来ます。

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